普通ってなんだろう...? / 流浪の月 凪良ゆう
映画化され,映画も好評だったのでずっと気になっていた作品☺️
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少女と大学生が数ヶ月を共に過ごし,誘拐事件として逮捕される
少女が大人になり再開を果たすが世間の目にはよく映るはずもなく...
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あらすじだけでは,ただのロリコンによる誘拐事件
しかし,そう思ってしまう自分の浅はかさを思い知った.
人は見たいようにしか,物事を見ない
この言葉がとても胸に刺さった.
同じような設定で,豊島 ミホさんの"日傘のお兄さん"という作品がある.
あらすじだけ聞くと,これもロリコンによる少女誘拐事件
しかし,この作品中の誘拐犯(世間的にはそう見える)にも,当人にしか分からない背景があり,感情がある.
両作品とも全く異なる背景で少女誘拐が起こっている
それでも起きた事件だけを聞けば,私含め多くの人は"ロリコン気持ち悪いな~"という感情を抱くだけなのではないだろうか...
自分が置かれている現状に何か名前がつき,その名前が世間で言う"普通"に該当しないと居心地が悪いということにすごく共感した.
しかし,自分は他人が置かれている状況につけられた名前を,何も考えずに"普通じゃない"と判断してしまっていないだろうか
"ロリコンによる誘拐事件"という名前の背景を考えること,憶測で物事を判断しないことの大切さを改めて考えさせられた.